エッセイを出版したい
読んでもらえるエッセイの書き方のポイントとコツを解説。初めての方もこれを読めば安心。
「エッセイを書いてみたい」と思い立っても、いざ書き始めようとすると、何から始めればいいのか分からないものです。
ここでは、初めての方でもスムーズに書き進められるよう、読まれるエッセイを書くための6つのステップをご紹介します。
エッセイとは
まず、エッセイとは何でしょうか。エッセイには、決まった文学的形式はなく、著者の思いや考え、知識や経験を自由に綴った文章のことをいいます。「随想録」「随筆」とも呼ばれます。いまではSNSなどで気軽に文章を発信できる時代です。自分の好きなことや体験を「エッセイにしてみたい」と思う人も多いのではないでしょうか。日常のこと、感じたこと、体験したことなどを自由に書くのがエッセイなので、出版が初めての方でも取り組みやすいジャンルです。俳優やモデルなど多くの著名人も、私生活を赤裸々に綴ったエッセイ本を多数出版しており、非常に人気があります。

01テーマを決める
まずは本のテーマを考えましょう。このエッセイは何をメインテーマにしたいのか。
自分のこれまでの経験や体験をベースに、趣味や関心事、仕事、恋愛、結婚、育児など自分史を振り返るような感覚で、ひとまずパソコンや紙にどんなことをしてきたのかを書き出してみましょう。その中で、「読者に伝えたいこと」=「メインテーマ」が決まれば、そのテーマをさらに掘り下げて詳しく書いていきます。メインの軸から枝葉のように関連する話題を広げていけば、内容も充実していきます。すでにテーマが決まっている場合は、そのテーマに関する本をいくつも読んで知識を深めたり、再体験できることがあれば実際にやってみたりすることで、文章をより濃いものにできます。
02まえがきと目次を考える
いきなり本文を書き始めると、つまずくことが多いものです。
全体像を決めずに書き進めると、言いたいことが散漫になり、複数ページに同じ内容を書いてしまうこともあります。
そこでまず、「まえがき(はじめに)」から書いてみてください。“まえがき”は、読者に最初に伝える著者からのメッセージです。どんな思いでこのエッセイを執筆したのか、どのように読んでほしいのか、どんなことを感じてほしいのかを伝えましょう。
最初に著者の思いを示すことで、読者は「この本はどんな内容か」を理解して読み進めやすくなります。まずは自分の思いをまとめてみることで、気持ちの整理にもなり、本文を書く意欲も湧いてくるはずです。
次に、目次をざっと決めてみましょう。確定したものでなくて構いません。全体をどんな構成・章立てにするかを想像しながら、仮の目次をつけてみましょう。そうすることで、本文を書くための道しるべになります。
03本文を書く
ここまで来たら、下準備は整っています。あとは本文を書いていきましょう。
決めた目次から、一つずつ書き上げていく形でかまいません。自分で決めた目次から一つづつ書き上げていく感じでいいと思います。最初からうまく書こうとせず、まずはどんどん書き進めてみてください。書いていく中でだんだんと筆も乗り、著者なりの表現や言い回しも見つかってくるでしょう。ご自身の視点や考え、思いを文章に盛り込み、オリジナリティのある内容になるよう意識して書いていきましょう。この段階で完璧に仕上げようとすると前に進めなくなってしまうので、まずは一気に書き上げることを目指してください。
04内容を深める
本文を書き終えたら、書いたものを読み返してみましょう。
自分の日々感じたことや体験を書くだけでは、単なる日記になってしまいます。エッセイは、自分の思いや体験、教訓などが読者の心に残り、共感を得られる文章にすることが大切です。「人に読んでもらう」ことを意識し、どのような読者に、どんなふうに伝わってほしいかを想像してみてください。
好きなことを自由に書くのも良いことですが、せっかくエッセイを書くのですから、日常生活で体験したことを自分の言葉で表現し、登場人物の内面にも深く切り込んでみましょう。そうすることで、そのエッセイには著者の個性が感じられるようになります。印象に残るフレーズやオリジナリティのある表現は、読者の記憶に残ります。ご自身の文章がそうなっているかを客観的に見直し、必要であれば書き直したり書き足したりしてみてください。
05さらに深める(推敲、追記)
ここで一度、ご家族やご友人など、気兼ねなく読んでくれそうな人に読んでもらいましょう。
どこか不自然な文章やくどい箇所、違和感がないか、素直な感想や意見をもらってください。自分では全く気づかなかったことがいろいろ出てきます。誤字脱字にも気づけるかもしれません。それらの貴重な感想に耳を傾け、文章を見直しましょう。もっと良い文章になっていくはずです。また、ご自身でも読者の立場に立って読み返してみてください。わかりやすい文体や言い回しになっているか、考えや主張に共感できる部分が伝わっているか。もし絵や写真、イラストなどの才能があれば、章やストーリーごとに挿絵を入れるのもおすすめです。読者はより親近感や共感を覚え、内容にも入り込みやすくなります。挿絵はカラーでなくても、モノクロ印刷で十分に伝わります。
06タイトルとカバーを考える
いよいよ、タイトルとカバーを考えてみましょう。
タイトルとカバーは読者との最初の接点であり、本の顔です。タイトルは、本文から印象的なフレーズや単語を拾ったり、込めたメッセージをキーワードにしたりして、オリジナリティのある独創的なものにしてみましょう。
カバーにもこだわりたいところです。自分で用意した写真やイラストを入れることもできますし、お気に入りの本のカバーで「こんな雰囲気にしたい」と思うものがあれば、編集者に伝えてみましょう。希望を伝えることで、ご自身のイメージにマッチしたカバーに仕上がるはずです。
原稿が完成したら
出版が初めてという方が、ほとんどです。
これまでにも、全国各地の方とメールやオンラインでやり取りをしながら、たくさんの本を出版してきました。遠方にお住まいでも、ご自宅から無理なく進められますのでご安心ください。わからないことや不安なことは、一つずつ一緒に解決していきますので、まずは気軽にお声をかけてみてください。ご相談やお見積もりに費用はかかりません。相談した後に「やっぱりやめておこうかな」と思われたときも、もちろんご辞退いただけますのでご安心ください。
著名人でない限り、個人のエッセイが商業出版として扱われることは多くありません。そのため基本的には自費でのご負担が必要となりますが、「自分の歩みを一冊にまとめたい」「思い出や記録として残したい」──その大切な一歩を、私たちが心を込めてサポートします。
あなたの物語は、きっと誰かの心をそっと照らします。さあ、その一歩を踏み出してみませんか。
